Muscle Activation Techniques の 紹 介
MAT®︎ と は ?
MATは、Muscle Activation Techniquesの略です。
MATは神筋バランスを評価し、抑制されている筋肉本来の働きを取り戻していくテクニックです。
MAT 効 果
傷害予防、パフォーマンスアップ、 可動域及び柔軟性の向上、アラインメントの改善、 慢性傷害からくる症状や痛みの緩和などの効果が期待されます。
MAT の コンセプト
従来のアプローチ方法とMATで大きく異なる所は、根本となるコンセプトです。従来のアプローチでは、硬い所、痛みがある所、張りがある所にアプローチしていきました。しかし、MATでは抑制された筋肉を探して行きます。
体が硬い、柔軟性が低いのは、抑制された筋肉が根本的原因だというセオリーなので、硬い部分を直接伸ばすストレッチなどは行いません。抑制されて、本来の機能を失ってしまった筋肉の機能を向上させる事で、その弊害としてあった体の硬さ、張りなども自然に改善されていくと考えます。従来のアプローチ方法で効果が出なかった人も、筋肉の機能を向上させる事で、痛みの解消を始め、様々な身体能力の向上が経験されています。
MAT の 対 象 者
アスリート、エクササイズ愛好者など、 自分のパフォーマンスレベルを最大限に引き出したい人に向いているでしょう。
一般の人で体のバランスを整えたい、日常生活の質を向上させたい、 リハビリ後のプロセスを効率的に進めたい人などにも適しています。
MAT の 流 れ
1.ROM Test(可動域のテスト)
2.Muscle Test(筋テスト)
3.Palpation(触診)
Isometric Contraction(アイソメトリック筋収縮)
4.Re-Muscle Test(筋テスト)
5.Re-ROM Test(可動域のテスト)
MAT の 具 体 例
ROM TEST
まずはROM Testを使って、どこの関節の動きに一番制限、左右差があるのかを調べて行きます。ROM Testを使う事で、ランダムに筋肉をテストするのではなく、どの機能を持つ筋群が抑制されているのか、ある程度絞り込む事が出来ます。
さて、では右股関節内旋が左に比べて、制限されていたとしましょう。可動域低下はその機能を持つ筋群の機能低下とMATでは考えるので、股関節内旋に制限がある場合は、股関節内旋筋群の中で抑制されている筋がある事になります。
MUSCLE TEST
ROM Testでどの可動域が制限されているかを見極めたら、次はその機能を持つ筋肉の機能をテストしていきます。
上の例を引き続き使って股関節内旋筋群を考えていくと、その動きに関与する筋群は色々あります。主な筋肉として、長内転筋、短内転筋、大内転筋腱部、薄筋、中殿筋前部線維、小殿筋前部線維、大腿筋膜張筋、大腿直筋、外側広筋などが考えられます。そして、それぞれの筋肉に対し、特定の筋テストの位置があります。
例えば、 中殿筋前部線維の場合、股関節30°外転、内旋位で、内転方向に抵抗をかけます。
小殿筋前部線維の場合、股関節30°外転、30°屈曲、内旋位で、内転方向に力をかけます。
このように各筋肉をテストすることで、どの筋肉の働きが抑制されているかを特定していきます。
PALPATION
抑制されている筋肉を見つけたら、その筋の付着部を触診します。
上の例の中殿筋前部線維の場合では、腸骨殿筋面と大腿骨大転子上部を触診していきます。
ISOMETRIC CONTRACTION
触診のかわりに、アイソメトリック筋収縮を行う事も出来ます。
全力の10%ぐらいで、制限のある可動域で筋収縮を行う事で、筋を刺激する事が出来ます。
RE-MUSCLE TEST
触診、もしくはアイソメトリック筋収縮の後、抑制された筋肉の機能が向上したか確認する為に再度筋テストを行います。
RE-ROM TEST
筋テストで筋肉の働きが確認できたら、可動域も向上したか確認しす。次に、他に考えられるその可動域におかえる筋群も筋テストで確認していき、そこの可動域で問題となる筋肉がなくなったら、次の可動域制限のある部位を探していきます。