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執筆者の写真Hiroki Sato, MS, ATC, CR

IMAC体験会 ケーススタディ1

更新日:2019年11月12日


今日はIMAC体験会ということで、IMACのみで施術をさせてもらいました。とはいえ、触っている時は知っていること全てが生きてくるので、他のことも含めてアプローチしていますけどね。今回はIMACの順序に従ってしかやれないように自分で制限をかけることで、どの程度できるのか興味もありました。可動域制限から推測される関係の深い筋群をチェック。実際に反応の弱いところを判別して、それらに共通する制限になっている部位に対してアプローチしていきました。普段のセッションだと感覚的にやってしまったりするので、今回はそれをしないようにしました。また、無駄なことをしない(できない)ように30分という時間制限も設けました。

普段の施術の時もですが、今回も色々と面白いセッションが多かったので、IMACの考え方を紹介しやすい例を今後いくつか紹介していきたいと思います。

まず今回紹介するのは、右の頚部側屈制限に対してチェックしていた時に出てきた反応です。

IMACでは、可動域制限からその動きに関わる筋群の働きをチェックすることで、そのエリアの状態を判別していきます。つまり、右頚部側屈に制限がある場合は右頚部側屈に関わる筋群、そしてそのエリアをみていけば良いわけですね!

文章にしてみると、当たり前のことのようですよね。でも多くの場合、右頚部側屈に制限があったら、頚部が伸びないから、とか別の場所を探すことが多いのです。動きに制限があった時に、その動きに関わる部位を見ていく癖がついてくると、機能解剖学の知識がそのまま動きの理解に繋がってきます。

側屈に関わる筋肉といっても色々あるので、脊柱起立筋の関与を確かめるために頚部伸展位での側屈を確認すると、そんなに制限がでなかったので頭頚部の脊柱起立筋はチェックから除外しました。

まず右斜角筋群をチェックすると、前部は強かったものの、中部と後部が弱かったです。次に、側屈制限の原因になりうる筋肉で、斜角筋と似た作用を持っている筋肉に肩甲挙筋があります。そこで、肩甲挙筋もチェックしたら、これは強かったです。お、珍しい。ということは、頚椎ではなく、斜角筋と肩甲挙筋の付着部で異なる、肋骨部分に制限がある可能性が高いですね。

そこで、頚椎側屈という動きから、さらに肋骨上部の動きに関わる筋肉、と場所が絞られてきたので、もう少し肋骨周囲をチェックするために前鋸筋上部をチェックしたら弱く、また鎖骨下筋も弱かったです。同様に、近い部位にある小胸筋をチェックしたら、この筋肉は強かったです。小胸筋は、肋骨の3〜5番に付着しているので、このことから肋骨3番より下はあまり気にしなくても良いことが分かりました。以下、下の画像で赤字の筋群が弱く、黒字の筋群が強かったところです。

ということで、ここでは斜角筋中部・後部、前鋸筋上部、鎖骨下筋に共通するエリアである、肋骨1番と2番の制限が原因で、これらの筋肉が働きにくい状態になっているから右頚椎側屈の制限がでたのだと推測できる訳ですね。


頚部側屈制限と筋群の関係

実際に肋骨上部にアプローチして、その後に再度弱かった筋群をチェックしていくと、全て強くなっていました。また、頚部の右側屈の動きもスムーズになっていました。可動域の制限から頚部の問題だと予想して頚椎にアプローチしていたら、なかなか変化しなかったでしょうね。

ここまで明確にでるか〜、とビックリしましたが、考えてみたらそうですよね。体って本当に賢いですね。

今日1日終えて、やはり可動域だけではなく、テストでチェックをする必要性を痛感しました!手で感じる感覚からだけだったら、ここにアプローチしていた所とは違う部位に制限がある時も何回かあり、チェックすることでより効率的にアプローチしていけました。30分での変化に驚いている方も多くて、良い経験になりました。

今日来てくださった方々、ありがとうございました!!また企画したいと思います。

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