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ロルフィング® の 紹 介

 

ロルフィングは、身体中を覆っているウェブ状の筋膜に働きかけ新しい身体感覚を養うことで、重力を上手く使えるバランスと動きを獲得していくプロセスです。

ロルフィングの名前の由来はアイダ・ロルフ博士(Dr. Ida Rolf, 1896-1979)です。彼女は自分のテクニックの事をストラクチュラル・インテグレーション(身体構造統合法)と呼んでいたのですが、彼女の名前のROLFにINGをつけたロルフィング(ROLFING)の方が広く知れ渡っているのが現状です。

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アイダ・ロルフ

 

ロルフ博士は1920年にコロンビア大学より生化学の博士号を取得しており、その後12年間に渡りロックフェラー・インスティテゥートで研究されていました。

ロルフ博士は、その後自身と息子達の健康の為に、様々な分野で色々なことを学びはじめます。ホメオパシー、オステオパシー、カイロプラクティック、ヨガ、アレクサンダーテクニック、コージブスキーの概念などに関心があったようで、ロルフィングはそれらの概念がベースになっています。また、生化学者として分子構造や幾何学にも大変興味があったようで、ロルフィングの中でも身体の幾何学的なバランスといった概念が良く出てきます。

1940年代から徐々に彼女の元に助けを求めて人が集まりだし、彼女はその後30年間をロルフィング確立の為に費やしました。

重 力 

 

重力が身体に与えている影響を考えたことがありますか?

重力は身体を地面の方に向かって引っ張る力です。重力の力を有効利用するには、骨のアラインメントを考えていく必要があります。オステオパシー・カイロプラクティック・整体などでも、骨格のアラインメントと健康の関係を重要視しています。

身体構造のバランスが崩れた状態だと、重力が身体を引っ張る力を骨格ではなく軟部組織で耐えなければいけなくなります。すると、軟部組織が局所的に緊張し、ネットワークに歪みが生じて身体に必要以上の負担がかかるのです。逆に、統合された身体では重力による下への力が上に持ち上がる力に変わるので、力むことなく日常生活をおくることができるようになります。

左図の赤い線が重力による下へのエネルギーだとすると、青い線が地面からの反力による上へのエネルギーになります。元々のバランスを取り戻し、重力を上手く使えるようになると、正しい姿勢を「つくる」のではなく、楽な姿勢に「なっていく」のです。

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筋 膜

 

一時的で無く、長期的に身体のバランスを整えていくためには、骨だけでは無く骨の位置を決定付ける周りの結合組織(筋膜、腱、靭帯など)のバランスもとても大切になってきます。

全体のバランスを整えるプロセスで、ロルフィングでは主に筋膜に働きかけます。筋膜とは、皮膚の下にある伸縮性を持つ結合組織の事で、筋肉、骨、内臓、神経など全身を覆っていて身体を形作っています。下の画像は太腿の筋膜だけを残した画像です。骨や筋肉がなくても太腿の形状が分かるのは興味深いですね。

ロルフィングでは身体を筋肉や骨だけで局所的にみるのでは無く、筋膜を通して全身のバランスをみていきます。筋膜のバランスを整えていく感覚は、靴下やストッキングなどが捻れてしまっている時の違和感を直す感じに似ています。

身体本来の動きの妨げになっている筋膜の捻れ、骨格の位置の歪みを、正しい位置に戻していくプロセスがロルフィングです。

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動 画 で 紹 介

セミナーでロルフィングの説明をさせて頂いた時の抜粋です。

フランスで作られたロルフィングのドキュメンタリーです。 

10シリーズの紹介

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10シリーズはシステマティックなプロセスで、各セッションにゴールがあります。まず、10シリーズは大きく三つ、表層・深層・統合のセッションと分ける事ができます。

左図は10シリーズを表すのに使われる図で、身体を輪切りにして上から見ている状態です。表層部のセッションでは、外側(灰色)の部分に前後左右の順番でアプローチしていきます。深層部のセッションでは、黄色の部分であるコアにアプローチしていき、第4〜6セッションで骨盤周囲から始まり背骨、胸郭とあがっていき、第7セッションで頭部を中心にアプローチして脊柱の上と下の長さを出します。第7セッションまでで身体全体の分化が終了したら統合のプロセスがはじまり、8〜10セッションで身体全体を統合していきます。

ロルフィング の 主 な 効 果

  • 姿勢改善​

  • 痛みの軽減

  • QOLの向上

  • 柔軟性の向上

  • 身体感覚の向上

  • 慢性疲労や障害の改善

  • 動きやパフォーマンスの向上

動 画 で 紹 介

セミナーでロルフィング10シリーズを説明した時の抜粋です。

あくまで私の解釈である事をご理解下さい。

表 層 セッション

 

表層セッションの目的は深層部と表層部を分けることで、深層セッションへの準備をすることです。

第1セッション:

肩甲帯、骨盤帯を分化し、呼吸を深める

第2セッション:

下半身を分化し、土台を作る。

第3セッション:

上半身を分化し、広がりを作る。

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深 層 セッション

 

深層セッションの目的は脊柱の下と上を自由にすることで身体の軸を明確にし広がりを与えていきます。

第4セッション:

骨盤の下。内転筋・骨盤底筋のバランス。

第5セッション:

骨盤の前。腰椎前面から上半身の解放。

第6セッション:

骨盤の後。骨盤と胸郭で背面のバランス。

第7セッション:

頭部。上極を出す。

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統 合 セッション

 

統合セッションの目的は今まで分けてきた身体が繋がり、連動して動けるようにすることです。

第8セッション:

下半身から横隔膜までの繋がり。
第9セッション:

上半身から横隔膜までの繋がり。

第10セッション:

全身の繋がり。

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参 考 文 献 

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アイダ・ロルフ博士の著書 

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エド・モーピン博士の著書     「重力とのダイナミックな関係性」

エドはロルフ博士から直接ロルフィングを習った先生です。

私は6年間彼が来日した際のセミナーで通訳をさせて頂き、本の翻訳にも携わりました。この本はロルフィング唯一の教科書と言われているものです。

10シリーズが何なのか?ロルフィングの本来の目的が明確になったのは、エドのおかげだと思っています。

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